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実は時間は平等ではないらしい・・・忙しかったこの数か月間のはなし。

数年前に本屋さんで、衝撃的なタイトルを見つけました。


■「時間は存在しない」カルロ・ロヴェッリ 2019年 NHK出版

著者・カルロ・ロヴェッリ

 理論物理学者として量子重力理論の研究に取り組む一方、

一般向けにも多くの著作を持つ人気作家。

 本書は、イタリアで18万部を超えたベストセラーで、原題は「L’ordine del tempo (時間の順序)」。

 その名のとおり、時間の順序について掘り下げた内容になっています。








山と平地では時間は平等ではない

この本を、本屋さんで見つけて、パラパラっとめくり印象的だったのは、この一説でした。


山では早く、平地ではゆっくりすすむ・・・というのです・・・!!


私は山暮らしなので、人よりも早い時間の中で生きているのか?!


 これは、2020年にも東京大学の研究チームがスカイツリーの上と地上とでは時間の流れかたが違う・・という

研究発表をしたことでも話題になりました。

「重力が小さい場所では、大きい場所より速く時間が進む」こと、すなわち一般相対性理論が実証されたのです。





ちょっと調べるうちに、アインシュタインの「特殊相対性理論」に・・


この「時間は存在しない」という本を読み進めて行くうちに、「時間」についての興味もわき、調べていくと、

「時間」のお話には、やはり「相対性理論」がついてきます。






特殊相対性理論とは・・・

「静止している観測者から見ると、光速で移動している物体の時間は止まっている」という光速不変の原理を提唱しており、一般相対性理論は「重力は空間と時間を歪める」という重力の相対性を提唱しています。


「高速で移動する物ほど時間の進み方がゆっくり」というあれかな??と思いましたがそうでもなく、)


子供の頃・・・・


「光の速さを超えると、時間が後ろに進むらしい」というのを図書館で見つけて、その部分を何度読んでも理解できず、家に持って帰って父に質問したことがありました。


すると、


地球から12時きっかりに、ロケットで光の速さより早く飛び立つ。
その中から、巨大な時計が見えるとすると、12時1分という光がロケットに届かない。(その光が届くより早くロケットが進むので) 
なので、理論上ではそれ以上の速さになると、今度は時計が逆に進む・・という意味だ





ほ〜、、なるほど・・・って子供の時、そう思いました。



時間の概念 - 時間は未来から過去に流れているらしい・・


そうこう、いろんな「時間に関する」ことを調べているうちに、私の大尊敬している苫米地英人先生のある説を思い出しました・・。

というのは・・・


時間は未来から過去に流れている

ええ・・・  それは本当???じゃ、過去にあったことや、思い出などはどうなるの??

と思いますよね・・・。


しかし、この考え方は最近の話でもないのです・・・。

アビダルマ仏教では、「時間は未来から流れている」とされているのです。

アビダルマ仏教・・・(釈迦の死後、百年から数百年の間に、仏教の原始教団から分裂して成立した諸派の仏教)では、「時間は未来から現在へ、さらに過去へと流れている」とされています。




たとえば、あなたが川の真ん中に、上流の方を向いて立っているとします。

すると、上流から、赤いボールが流れてきました。


それを取るも取らないもあなた次第ですが、あなたは取らないことを選びました。

やがて、今度は青いボールが流れてきました。


この場合、あなたが赤いボールを取らなかったことと、青いボールが流れてきたことの間には、

何の因果関係もありません。


上流にいる誰かが、最初に赤いボールを流し、次に青いボールを流した。

ただ、それだけのことであり、過去は未来に何の影響も与えていないのです。


同じように、時間は、川の上流という未来から、あなたが立っている現在へ、

さらにあなたの後方の過去へと流れています。

そして、未来があなたの現在を、さらに過去を作るのです。



「過去原因説」


私たちは、西洋からの考え方・・「過去原因説」というのを一般的に受け入れられています。

これは明治維新以後の考え方だと私は思っています。


要するに字がごとく

「過去に原因があり、今がある」


というものですが、もちろん「因果応報」という仏教用語でもある原因があるから結果があるというう考え方も、仏教用語でもあります。




和時計が示す、日本の時間の概念


日本人が江戸時代に使っていた和時計は針が止まっており、文字盤が動く時計で、これは未来から過去に時間が流れているように見えるそうです。

西洋時計では、針が左~右へ動き、まるで過去から未来に動くようで、

和時計は、文字盤が右から未来から過去へ時が移り変わるようにみえるそうです。






和時計とは


江戸時代の時間の進み方は、太陽の動きに合わせた「不定時法(ふていじほう)」で、季節(きせつ)によって進み方が変(か)わり、時計も、季節によって変えられるものがつくられたそうです。


明治維新より西洋文化を急に多く取り入れる社会になってから、一気に時代を駆け抜けて、高度成長期で皆が忙しくなり、時間に追われるようになってから、時間についての概念も変わってきたのでしょうね。


時間の経過の感覚は人によって、やはり違うのかも・・・


おおらかに時間についての概念を考える・のでもなく、ただただ、受け入れるしかなかった「今」という時間をあらためて「自分の時間」として楽しめるようになれば嬉しいですね。



                                        11月19日(日曜日)放送話題


 

放送楽曲 (2023年11月公演 ミュージカル「黒いかがやきの道」で制作した) レクイエム




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